特許翻訳者を目指した一年間の学習経過を振り返り、2022年に向けての目標を定めました。
1.2021年
四半期ごとの主な活動内容を以下に整理しました。
一足飛びに応用へ走ることなく基礎分野から順番に積み上げていきました。
感覚的ではありますが概ね6-7割の習熟度で次の分野に進めました。
ある程度の深さまでやったら次のステップに進み、必要に応じて既習分野の復習を行いました。
このやり方で基礎理系科目、日本語明細書多読、ITツール操作習得、対訳シリーズ視聴、自力翻訳へと一歩ずつ2021年末までに、特許翻訳学習の一週目を終えました。
次のステップに進むとそれぞれの学習内容の関連が見えてくるようになり、理解が深まることもありました。そして当業者のレベルで特許明細書を読むために求められる知識の「深さと広さ」が段々と見えてくるようになってきます。
学習の二週目に入れば、もっとはっきりと見えてくるでしょう。
1Q(1月~3月)
レバレッジ特許翻訳講座の受講を開始して3か月経過
「岡野の化学」の学習が軌道にのり、5ヶ月半で動画視聴終了
「橋元の物理」開始
一日の勉強時間が平日5時間、休日10時間で安定
KokoDoki CompanyさんのテキストでTrados操作法を勉強
Xシリーズを参考に各種ツールをインストール
有機化学、無機化学、物理化学、金属学、半導体プロセス、高校化学・物理参考書を購入
MEMS関連の明細書を読むが、難易度が高く明細書学習は一旦ペンディング
2Q(4月~6月)
物理の「波動」「電磁気」関連動画をYouTubeで視聴
油圧ジャッキの明細書で油圧回路図面の読解練習
有機化学の復習(エーテル、グリセリン、脂肪酸、油脂、けん化、界面活性剤、乳化重合)
PTFE関連、フッ素コーティング関連の明細書(特許文献含む)を読む
半導体技術の歴史、真空管/ダイオード/MOSFETなどを企業情報やYouTube動画で学ぶ
ニュートン式で微分積分、ベクトル、三角関数、対数を勉強
正規表現の基本をドリルで習得
研究社、小倉書店、海野さんその他の電子版辞書を購入しインストール
電子回路に関連する明細書を複数読む
電子回路関係の図書(三冊)で知識を補充
請求項の読み方・書き方に関する動画視聴
パテント誌バックナンバーその他で日米欧の特許制度や請求項の構造を学ぶ
3Q(7月~9月)
物理再入門(1)~(16)動画視聴に合わせて関連分野の明細書を多読
GPS、ジャイロセンサー、風力発電機、ドローン、冷凍サイクル、内視鏡、CTスキャン、UV露光装置、超音波洗浄、など
回路部品を企業サイトで復習(キャパシタ、インダクタ)
対訳シリーズ(Varian GC/MS)動画を視聴し、Trados、各種ツール操作を行う
GC/LC参考資料で知識を補充
Xシリーズを復習し、追加ツール類をインストール
KokoDoki Company Trados OJT+コースを開始
4Q(10月~12月)
対訳シリーズ(NutraSweet)を自力翻訳後に動画視聴
有機化学を復習(酸と塩基、酸化・還元反応、アミノ酸)
Jasis2021準備のため、企業サイトなどで技術情報を収集、Jasisアーカイブ動画も視聴
展示会の新製品発表会に出席し、会場で各種機器を見学
分析機器関連の明細書を18件多読
日本語の運用力を向上させるためロゴヴィスタ辞書を揃える
memoQ、Memsourceを導入し、Trados用翻訳メモリと用語集をインポート
Agilent ICP-MS特許明細書を自力翻訳し、公開訳と比較して対訳収集
2.2022年へ向けて
今年は、対訳学習の量をこなして専門分野を確立します。
訳文の質を維持しながら翻訳処理能力を向上させる必要があります。
複合案件に対応するために得意分野を拡げるための学習も行います。
また、早くトライアルへ応募しなければいけません。
お正月休み中に、自分の強みを伝えるためのCV作成を行いました。
安定的に仕事をいただける特許翻訳者として稼働することが2022年の目標です。
そのために学習を継続します。
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