飛び石のGWが終了しました。普段まとめて時間を使えなかった数学の補充を「ニュートン式超図解」シリーズと講座の動画で行いました。
1.微分積分
(動画:『微分積分入門』 3271, 3273, 3274, 3275, 3276,3278, 3280)
「物理化学において最も重要な数学的技法の二つは微分と積分である(アトキンス物理化学)」ということですが、難解に見える数式が出てくるだけでその記述を迂回しようとしてしまいます。
高校生向けの化学の参考書でも分子間引力の位置エネルギーを微分の考え方でさらっと説明されていたりします。
気持ちとしては、なんとか離れずに付いていきたい、特許翻訳者として明細書に複雑な数式が登場しても最低限考え方をトレース出来るようになたい。しかし「文系」だからと避け続けてきたのが微分積分なので、どうやってとりかかれば良いのかというのが難問でした。
計算の練習を積み重ねる数学の勉強をいきなり始めるのは負荷が高すぎるにしても、考え方を学ぶことで導入できるのではないか、という期待を持ってノートを作成しながら動画を視聴しました。
ニュートンは1665年頃に砲弾の軌道を求める計算法として「流率法」を考案します。動く点の一瞬の進行方向を表す「ο(オミクロン)」という記号を取り入れて計算をすることで接線の傾きを求めたのです。この傾きを表す関数を導関数といい、導関数を求めることを「関数を微分する」といいます。
「ニュートン式超図解」はこのような説明を段階を踏んで積み重ね、微分の公式、微分と積分の統一、原始関数と積分の公式へとステップバイステップで展開していきます。
歴史的な背景は興味を引きます。また、図解や数式の展開を書き写すことで徐々に微分積分の考え方に馴染む経験ができました。距離・速度・加速度と微分積分の関係の項目は、すでに「橋元の物理」で学習していた範囲だったので関心も高く、興味を持ってとりくむことができました。
2.ベクトル
(動画:『ベクトル』 3912, 3913, 3914)
「橋元の物理」の動画で学んだスカラーとベクトルの違い、ベクトルの合成などの復習になりましたが、微分積分と違って新しい概念を学ぶという場面は多くありませんでした。
第5章の「ベクトルでみる!電気と磁気、光」は電場、磁場、ローレンツ力、電磁誘導、電磁波などをベクトルの考え方で整理した図解が掲載されています。ここは苦手意識が残っていた分野だったので、ページをめくっていても深い理解を伴って頭にすんなりと入ってきませんでした。 以前から気になっていた部分だったのでYouTubeの解説動画や手元の参考書で時間をかけて復習を行いました。
原理原則を抑えた上で再度読んでみると、精神的な負担や引っかかりがなくなっていました。
3.対数
(動画:『対数』 3284, 3287, 3288)
高校二年生のときに数学についていけなくなったのが「指数・対数」だったのをよく覚えています。「数列」や「微分積分」で完全に諦めたのですがきっかけは「指数・対数」でした。
その頃は中学から高校にかけて履修する分野の広がりや深さが急加速したのでついて行けないのだと感じていました。レバレッジ特許翻訳講座で半年勉強してきた現在では違う考え方になっています。自分が高校数学について行けなかったのは、新しい概念を学ぶときに必要十分な時間をかけて図解などの作業を行わなかったからでしょう。高校生で新しく学ぶ範囲の多くが単なる暗記力では乗り越えることが出来ない、積み上げの理解が求められる概念だということが分かってきました。
さて、指数・対数は「岡野の化学」でpH、溶解度の単元で使いました。その時は演習問題の解法をトレースするための最低限の理解に留まっていたので、今回あらためて指数法則と対数法則を復習し、pHについてももう一度頭の中を整理しました。巻末の計算尺は実際に作成して計算を行ってみました。常用対数表を使った計算も行い、一度経験することで以前より身近なものになりました。
4.まとめ
今回の学習はあくまで「考え方」の理解なので、これから定着させるための勉強を少しづつ積み重ねて行きます。化学、物理の復習を明細書の読み込みを通じて行うことを初めているので、動画でも推奨されているように数学についても実践していきたいと思います。
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